 |
| From Editor(編集部からのお便り)
|
|
ベテランたちの偉業の陰で
8月7日にジャイアンツのバリー・ボンズが、ついに歴代本塁打記録を塗り替える756号を地元サンフランシスコで打ちました。
4日にはヤンキースのアレックス・ロドリゲスが史上最年少での500本塁打、5日にはメッツのトム・グラビンが史上23人目の300勝を達成するなど、今シーズンは多くのマイルストーン達成が目立ちます。
そんなベテランたちの華々しい記録達成の陰で、8月2日に19歳の期待の新星がデビューを果たしました。ダイヤモンドバックスのジャスティン・アップトンです。2005年のドラフトで全体1位指名を受け、史上最高の610万ドル(約7億3200万円)で契約。プロ入り後に遊撃手から外野手に転向し、順調にマイナーで成長を続けていました。
ボンズが756号を打った同じ7日には、メジャー5試合目で初本塁打も打ちました。
5ツール・プレーヤーとして評価の高いアップトンが、将来どんなタイプの選手になるかはまだ想像できませんが、もし長距離打者として大きく成長できれば、20年後ぐらいにはボンズの本塁打記録を更新できるかもしれません。ちなみに現在43歳のボンズも、30代の中頃までは5ツール・プレーヤーとして高い評価を受けていました。
気が早いですが、もし本当にアップトンがボンズの記録を抜くようなことになれば、アップトンの初本塁打はボンズの756号と同じ日だったとネタになるでしょう(でもその時はボンズが更新した通算本塁打記録はアレックス・ロドリゲスに抜かれているとは思うのですが……)。
そんなことを考えてしまうほど、アップトンは噂に違わぬ成長を続けています。どこまでの選手になるか楽しみです。(タ)
次回更新は8月16日(木)です。
|
松井秀喜の大爆発
現地2日、7月の月間MVP(プレーヤー・オブ・ザ・マンス)が発表され、ア・リーグではヤンキースの松井秀喜が受賞しました。
7月の成績は、28試合で打率.345、13本塁打、28打点。本塁打はリーグ最多、2位に5本差とまさに大爆発でした。なかでもオールスター・ブレイク後が凄まじくて何と10本。前半戦を終えて11本だったのが嘘のような数字です。
実は、現在発売中の『スラッガー』には「松井秀喜に40本塁打は無理なのか」という記事を掲載しています。その結論は本誌を読んでくださった方はご存じだと思いますが、それはそれとして、このペース(あるいはこれに近いペース)なら、来季は軽々と40本を超えてしまうかもしれません。果たしてこの大爆発が7月限りなのか、今後も続くのか、注目したいところです。
8月2日の試合を終えた時点で、メジャー通算100本塁打まではあと1本。500本塁打にリーチをかけながら足踏みをしているチームメイトのアレックス・ロドリゲスに足並みを揃え、松井もリーチ状態でストップしなければいいのですが。(う)
次回更新は8月9日です(木)。
|
ボンズよりひと足先に
A−RODとグラビンが金字塔に王手
ジャイアンツのバリー・ボンズが、ハンク・アーロンの持つ通算755本塁打まであと2本と迫っています。ステロイド問題も含め、全米の視線はボンズに集まっていますが、現地7月25日、ヤンキースのアレックス・ロドリゲスとメッツのトム・グラビンがボンズよりひと足先に、金字塔に王手をかけました。
A−RODはロイヤルズ戦でギル・メッシュから今シーズン35本目となる通算499本塁打。27日に32歳の誕生日を迎え、ジミー・フォックスの32歳と338日を抜く史上最年少での500本塁打到達は間違いありません。一方、41歳のグラビンはパイレーツ戦で6回を3失点に抑えて通算299勝目。史上23人目、現役ではロジャー・クレメンス、グレッグ・マダックスに次いで3人目の300勝到達は目前です。
A−ROD、グラビンの記録はボンズに比べれば地味ですが、実に立派だと思います。2人とも、ステロイドの噂もないですし。ちなみに、通算1406盗塁のメジャー記録を持ち、先日メッツのコーチに就任したリッキー・ヘンダーソンは、ステロイドについて「僕は使う必要がなかった。スピードがあり余っていたからね」と語っていました。私も、個人的にはステロイド使用は邪道だと思います。水虫の薬も非ステロイド系を使っているくらいです。(は)
次回更新は8月2日(木)です。
|
2008年の日本開幕戦へ向け進展も
レッドソックスは来日せず?
2008年、4年ぶりにメジャーリーグの公式戦が日本で行なわれる可能性が高くなってきました。7月10日(現地)、オールスター・ゲームの試合前に会見を行なったMLB機構のボブ・デュパイ最高執行責任者は「来年の春、トーキョーで試合をすることになるだろうと期待している。」とコメント。まだ細かい詰めの作業は残っているものの、8月のオーナー会議までに計画を具体化する意向を明らかにしています。
そこで気になるのが対戦カード。松坂大輔、岡島秀樹がいるレッドソックス絡みのカードが最もインパクトがあるのは衆目の一致するところで、しばらく前にはスポーツ新聞で「ヤンキースとのライバル対決が東京で実現?」との記事が出たこともありました。
しかし、ボストンの地元紙『ボストン・グローブ』に気になる記事が。オーナーのジョン・W・ヘンリーが、日本遠征に消極的な姿勢を見せているというのです。記事によると、デビッド・オティースやテリー・フランコーナ監督など現場サイドが、長時間の移動による時差ボケや体力の消耗を懸念しており、ヘンリーも「選手の懸念を最大限尊重したい」と語るなど、現場の意向を理解している模様。また、地元フェンウェイ・パークで毎試合満員札止めを継続中のレッドソックスとしては、東京での試合を主催ゲームにしたくないとの思惑もあると書かれています。
ヘンリーは「東京でのオープニング・ゲームでレッドソックス対ヤンキース戦が実現すれば、とても大きなイベントになるのは間違いない。しっかり耳を傾けて検討するべきことだ。だが同時に採算面でも成功させなければならない。すべての面でうまくいく必要があるんだ」ともコメントしています。
日本のファンにとっては何とも気になるこの話題ですが、次の具体的な進展は8月のオーナー会議まで待つ必要がありそうです。
(イ)
次回更新は7月26日(木)です。
|
日本のファンを麻痺させている男
マリナーズのイチローが、7月3日現在でメジャー最多の123安打と、年間249本のペースでヒットを打っています。大きな怪我にでも見舞われない限り、今シーズンも200本安打を達成するのは間違いないでしょう。
イチローが200本安打を当たり前のように毎年クリアするので、日本のファンには、それほど凄くない記録と思われているような気がして心配です。イチローだからこそ毎年クリアできる記録であって、レギュラーで試合に出ていれば達成できるという数字ではありません。
実際にシーズン200安打以上は、1900年以降では、昨年までの107年間で461回達成されていて、単純計算すると1年平均4.31人。毎年、各リーグ2人しか達成できないという計算になります。それをイチローは昨シーズンまで6年も続けているのです。200安打以上を複数回クリアした選手となるとちょうど100人で、7回以上となるとわずか6人しかいません。
すでにシーズン安打記録を262に塗り替えたイチローなら、200本安打は当たり前と思うかもしれませんが、2002年には208安打、05年にも206安打と苦労して何とかクリアした年もあり、簡単に達成できる記録ではないのです。
毎日のように安打を打つイチローをメジャーでも特別な存在だと理解していないと、松井秀喜や井口資仁といったレギュラーとして活躍している選手やこれからメジャーに挑戦する選手を、すべて物足りなく感じてしまうでしょう。
イチローがあまりにも当たり前に200本安打をクリアし続けているので、日本のファンは感覚が麻痺してしまい、イチローと同時代に生きている喜びをあまり実感できていない人もいるかもしれません。私もそうなのかも。イチローの偉大さは、引退後に初めて実感できるのかもしれませんね。(タ)
次回更新は7月12日(木)です。
|
ヤンキースのいないプレーオフ!?
6月初旬の9連勝で借金を返済して、波に乗るかと思われたヤンキースですが、ここ8試合は1勝7敗、再び借金生活に戻っています。現在発売中の本誌『スラッガー』でボストンのビートライター(番記者)が書いている通り「ヤンキースの2007年は終わった」のでしょうか。
今日、27日のようにほぼ完璧に抑えられての敗戦(0対4)はしょうがないにしても、その前日のような試合(2対3)はいただけません。2点目を与えたのは、センターのメルキー・カブレラとライトのボビー・アブレイユによるお見合いに近い形でのヒットがきっかけ。その後、ジョニー・デーモンの2ラン本塁打で同点としたものの、9回の表裏にはバントを巡る拙いプレーがありました。
9回表は無死一塁からホルヘ・ポサダが送りバントを失敗して二塁封殺、9回裏には無死一、二塁からの送りバントのし損ねに、スコット・プロクター投手がダイブしてフライアウトにしたのはよかったのですが、それをアピールするのに夢中になり(捕手のポサダは一塁送球を指示していました)、飛び出していた走者の帰塁を許してしまいました。そこから、2連続四球でサヨナラ押し出しでゲームは終わりました。
ヤンキースは昨季まで、9年連続地区優勝、12年連続プレーオフ進出を果たしています。昨季、ブレーブスの連続地区優勝が14でストップしていますので、継続中のものではどちらもヤンキースが最長です。今季、この記録は途切れてしまうのでしょうか。6月27日現在、地区首位レッドソックスとの差は11ゲーム、ワイルドカードでもトップのインディアンスと8ゲーム差をつけられています。(う)
次回更新は7月5日(木)です。
|
マイナーの連続試合安打男がメジャー昇格へ
6月18日にストップするまで43試合連続安打と3Aインターナショナル・リーグの最長記録を作ったブランドン・ワトソン外野手が、20日にメジャー(ナショナルズ)へ昇格することに決まりました。主に一塁手として起用されているロバート・フィックが、母親の病死により19日にチームを離れ、3〜7日間の離脱リスト入りが確実となったためです。ワトソンは25歳。2005年8月にメジャーデビューしましたが、メジャーでは過去2年間で出場35試合、打率.176、1本塁打、5打点と振るいませんでした。今シーズンは3Aコロンバスで57試合に出場し、打率.330をマーク。ナショナルズのジム・ボウデンGMは「相手が3Aの投手とはいえ、新記録を作ったことが昇格の決め手になった」と語っています。
ワトソンへの評価は球団内部でもまちまちで、メジャーでも先発外野手に定着できるという声もあれば、せいぜい第4か第5の外野手との声も。ただ、レギュラー外野手のライアン・チャーチ、ヌーク・ローガン、オースティン・カーンズが揃って打撃不振なので、食い込む余地はありそうです。ちなみに、外野も守れるフィックも深刻な打撃不振。ということで、フィックが戻ってきてもメジャーに残れる可能性はあります(その場合はロースターから誰かを落とさなければならないのですが)。ともかく、連続試合安打男の今後に注目しようと思っています。(は)
次回更新は6月28日(木)です。
|
ゲーム差で見ると
6月12日現在で、借金が10もありナ・リーグ東地区の最下位のナショナルズが、貯金9で地区首位のメッツをとらえることができると思っている人はどれほどいるだろう。
また、借金13でナ・リーグ中地区最下位を独走しているレッズが、貯金4で地区首位のブルワーズをとらえると思っている人も少ないだろう。
しかし、ヤンキースがいつかレッドソックスをとらえるのではないかと思っている人は少なくないはずだ。
ところがゲーム差で見てみると、メッツとナショナルズのゲーム差と、レッドソックスとヤンキースのゲーム差は、まったく同じ9.5ゲーム差しか離れていない。ブルワーズとレッズに至っては8.5ゲーム差に過ぎない。
もちろん勝率5割のヤンキースと、借金が2ケタ以上もあるレッズとナショナルズを同等に扱うのは、ヤンキースに失礼かもしれない。戦力の点や、ここ12年連続でプレーオフに進出しているヤンキースと、ここ数年低迷を続けているチームを比べるのは無理があるのも承知だ。
しかし昨シーズンのホワイトソックスのように90勝をあげながら、地区3位でプレーオフにも進めなかったり、その逆に、貯金5で地区優勝して、そこから勢いに乗り世界一にまでなったカージナルスみたいなこともあるので、単純に勝ち星や貯金の数だけではプレーオフに進出できないのも事実。
だからこそペナントレースにドラマが生まれるのでしょう。 (タ)
次回更新は6月21日(木)です。
|
早くも秋風のレンジャーズが
主力放出のファイヤーセール?
6月5日現在、首位のエンジェルスに16.5ゲーム差をつけられてア・リーグ西地区最下位に沈むレンジャーズ。21勝37敗、勝率.362という成績は、ロイヤルズに次いで全30球団中ワースト2位とまったく振るいません。
そうなると気になってくるのが今後の方向性。この何日かで、さまざまなトレードの噂が出てきています。最も注目されるのが、2008年限りでFAになる主砲のマーク・テシェーラで、ヤンキースやタイガース、オリオールズなどがトレードでの獲得を狙っていると言われています。3年連続30本塁打以上をマークし、一塁守備も抜群にうまいテシェーラは現在27歳。年齢的にまだ上積みが期待できるだけに、レンジャーズにすれば安売りはしたくないはず。ヤンキースであればフィリップ・ヒューズ、タイガースならアンドリュー・ミラーやキャメロン・メイビンといったトップ・プロスペクト数人との交換でない限り、トレードには応じないでしょう。
放出される可能性が高いのはむしろエリック・ガニエではないか、と示唆しているのがESPNの名物記者ピーター・ギャモンズ。レンジャーズには大塚晶則という優れたリリーバーがおり、故障がちでしかも1年契約のガニエは、チームの長期的な構想に入っているとは思えません。ヤンキースはマリアーノ・リベラが不安定、タイガースはジョエル・ズマイヤが長期欠場、ブレーブスも同じくセットアップのマイク・ゴンザレスが今季絶望とブルペン補強を目論むコンテンダーが多いこともポイントになりそうです。
個人的に、デッドライン間際のトレード狂騒曲はオールスター・ゲームよりも面白い夏の名物だと思っているだけに、今年はどんな動きがあるのか、今から楽しみです。(イ)
次回更新は6月14日(木)です。
|
3Aでクレメンスが対戦した打者たち
5月28日、ロジャー・クレメンスが今季3度目のマイナー登板を終えました。結果は6回2安打無失点で、6三振、2四球。ダイジェストの映像を見た限りでは、球速こそ全開ではなかったものの、コントロール(特に変化球の)はよかったように感じました。
ところで、その映像を見ていて気がついたことが。当然ながら、試合経過ではなくクレメンスの投球シーンがほぼ100%の映像だったのですが、対戦したタイガース傘下の3A(トレド・マッドヘンズ)の打者に見覚えのある顔があったのです。しかも2人も。
1人はティモ・ペレス。2000年から昨季までメッツ、ホワイトソックス、カージナルスでプレーした選手で、アメリカに来る前には広島でもプレーしていました。もう1人はクリス・シェルトン。過去3年間タイガースでプレーし、昨季は開幕から13試合で9本塁打のア・リーグ新記録を打ち立てました。
今季、ペレスは3Aの47試合で打率.335、8本塁打、27打点と好調。シェルトンも51試合で打率.283、3本塁打、23打点とまずまずの数字を残しています。26歳のシェルトンはともかく、32歳のペレスは若いとは言えませんが、それでも44歳のクレメンスと比べれば遥かに年下です。今季再び、今度はメジャーリーグの舞台でクレメンスと対戦することがあってもおかしくはありません。
ちなみに、いずれも映像では三振に討ち取られていましたが、スコアを調べたところ、ペレスはクレメンスからヒットも放っていました。内野安打でしたが。(う)
次回更新は6月7日(木)です。
|
|
|
|
|
|
◆スラッガー年間定期購読のお知らせ
毎月「スラッガー」が必ず手に入る、便利な年間定期購読サービスがスタートしました。期間内に価格の値上げ等があっても、料金はそのまま。ご希望される方で、書店への注文が不便な際は、郵便振込にて、希望雑誌名、開始月号(開始月は書店にある号以降となります)、住所、氏名、電話番号を必ず明記してお申し込み下さい。なお
、手続きの都合上お申し込みは発売一週間前までにお願いします。また地域により到着が2、3日遅れる場合があります。 |